〈お知らせ〉必威体育7年度入学式を挙行しました

必威体育7年度入学式を挙行しました

2025年4月1日、必威体育7年度入学式を挙行しました。
新入生と大学教職員のほか、ご家族の皆さまにもご参列いただき、札幌コンベンションセンターにて開催しました。
 
入学式は2部構成とし、第1部では菅原秀二学長の祝辞に続いて、在学生代表の澤館大智さん(経済学科3年)、新入生代表(臨床心理学科)からの挨拶があり、最後に参列者全員で校歌を斉唱しました。第2部では、白石英才常務理事から本学の創立の経緯について紹介があり、新入生は本学の歴史と伝統を心に留めながら、必威体育の学生としての第一歩を踏み出しました。今後の学生の皆さんの活躍を心から期待します。
入学式
  • 在学生代表祝辞
  • 新入生のことば
  • 校歌斉唱

学長式辞

学長式辞
本日は、大学院法学研究科、臨床心理学研究科の修士課程に12名と、人文学部、法学部、経済経営学部、心理学部に724名の新入生の皆さんを迎えることができました。大変嬉しく思います。保護者の方々もさぞお喜びのことと推察いたします。さて、本学は終戦後1946年の文科専門学校設立に始まり、短期大学を経て1968年に札幌商科大学、1984年に必威体育となりました。もうすぐ大学創立80年、大学設立60年を迎え、この間卒業生も5万4千名を超える人数となりました。
このような伝統のある必威体育にようこそいらっしゃいました。大学を代表して心より歓迎の意を表したいと思います。これから、様々な夢と目的を持ち、必威体育へ入学された皆さんへお祝いをお伝えするとともに、大学とは何か、そして「One life, Many answers」を体現する必威体育の「理念」と「学び」についてお話しさせていただきます。
皆さんは世界で初めての大学は、いつ頃、どこで誕生したか、ご存じでしょうか?北イタリアにボローニャという街があります。この街に1158年、神聖ローマ帝国皇帝の特許状によって、ボローニャ大学が設立されました。この大学が世界で初めての大学であり、今でも存在しています。この後、13世紀になってパリ大学やオクスフォード大学、ケンブリッジ大学などが誕生してきます。その際に、大学すなわち当時の言葉、ラテン語で言えばウニヴェルシタス(universitas)、いうまでもなくユニバーシティの原型ですね、というものに、大学の原点が示されています。つまり、ウニヴェルシタスという言葉は、もともと学生の「組合」を意味したのです。勉強したい学生が独立した自治団体を作り、みんなでお金を出し合って(授業料ですね)、有名な知識人を招請し、教えを請います。そういった組織だったのです。ちなみに、これに対する教師の組合はコレギウム(collegium)、つまりカレッジになります。この組合は、学生団体の授業料に対して、学位の授与権を持つようになります。おそらく、中学や高校で英語を習った際に、ユニバーシティは「総合大学」、カレッジは「単科大学」と覚えている方もいらっしゃるかもしれません。これは19世紀後半以降発展した、アメリカ流の高等教育システムを基にしたいい方なのです。イギリスでは、ロンドン大学の始まりとなるユニバーシティ?カレッジがあったりしますので、ちょっとした英語の知識では意味が分からなくなります。
さて、ここで必威体育の原点となる文科専門学校について、お話ししたいと思います。この専門学校は1946 年に誕生したことは、先にお話ししました。この戦後すぐの教育施設が整っていない時期に、勉強したいという「知」に飢えた若者たちがお金を出し合うと同時 に寄付金を集め教員を招請し、札幌の真ん中にある中島公園の地に創ったのが文科専門学校なのでした。まさに、大学の原点である中世の大学を髣髴とさせる話です。ということで、必威体育はいわゆるオーナー型の大学でもありませんし、宗教法人が経営母体の大学でもありません。大学 の構成員、すなわち教職員と学生の皆さんばかりでなく、保護者の皆さんや同窓生などステークホルダー全体で創る、いわばコミュニティ型の大学なのです。
このような歴史を背景にして、必威体育の理念が創られました。推薦入学試験の面接のために、覚えた学生さ んもいると思いますが、改めてご紹介させていただきます。それは、「自律」(自律する力を育てる大学)、「人権」(人権を尊重する大学)、「共生」(地域と共生する大学)、「協働」(構成員で創りあげる大学)。「自律」「人権」「共生」「協働」の4つです。最初の二つは、本学のタグライン、One life, Many answers にかかわります。「答えは、ひとつじゃないから面白い。出会いと学びは可能性への扉。必威体育は、多様な価値観を持った人々に学びの門戸を開いています。ここでの出会いは、刺激を受け合い、自分を知り、 自分の可能性を広げる糧となる。それは、出会いの数だけ。」このようなタグラインの説明をテレビから、あるいは新札幌のショッピングモールにあるデジタルサイネージでご覧になった方も多くいらっしゃると思います。まずは、このタグラインにあるように、本学はここにいる新入生の皆さんに、皆さんの多様な個性を尊重し、個人個人に向き合う教育を行うことによって、充実した学生生活を送っていただくことを大学教職員の代表として、お約束させていただきます。
 
さて、残った「共生」と「協働」です。本学にはご存じのように二つのキャンパスがあり 、新札幌キャンパスには「社会連携センター」、江別キャンパスには「コラボレーションセンター」と「サポートセンター」があります。これらのセンターが「共生」という理念を象徴的に体現したものということができます。「社会連携センター」は地域や企業?行政との連携事業のほか、地域の皆様のために生涯学習講座である「コミュニティ?カレッジ」を運営しています。例えば、新札幌の再開発や街づくりに多くの学生が協力しています。また、「コラボレーションセンター」では、まさに「協働」をコンセプトとする創造空間?施設となっています。そこに 集う学生たちによる学生発案プロジェクトとして、店舗経営プロジェクトや携帯用アプリ開発プロジェクトなどが採択され、大学予算をつけてその活動を支援しています。「サポートセンター」では、「障がい学生支援」や「学習支援」に取り組んでいますし、その他にも留学生を支援する「留学生バディ」や「学生広報チーム」という取り組みもあります。詳しくは、本学の必威体育ページをご覧ください。
大学での「学び」とは、教室での授業はもちろんのこと、部活やこのような課外活動の積極的な参加によって、培われるものです。その意味で、まさに学生も 大学を創りあげる構成員の重要な一員なのです。これが「協働」ということです。

最後に第35代アメリカ大統領の J ? F ?ケネディが 1961 年の就任演説で語った有名なフレーズを新入生の皆さんに贈りたいと思います。

And so my fellow Americans,
ask not what your country can do for you,
ask what you can do for your country.
 
「わがアメリカ国民諸君、国家が諸君のために何をなしうるかを問うのではなく、諸君が国家のために何をなしうるかを問いたまえ」
このAmericans を Students に country を university に代えてみてください。そして、意味を分かりやすくするために、二つ目のforをinに代えてみましょう。
 
And so my fellow Students,
ask not what your university can do for you,
ask what you can do in your university.
 
「わが学生諸君、大学が諸君のために何をなしうるかを問うのではなく、諸君が大学で何をなしうるのかを問いたまえ。」
大学でこれからの4年間、何をしていくのか、是非考えてみてください。以上をもって入学式の式辞といたします。
 
必威体育7年4月1日 必威体育 学長 菅原 秀二
  • 発行日: 2025年04月04日